@nzmt_i2o3

somebody up there likes you

IoTというテーマで文系学生がアイデアコンペに参加して思ったこと。

何度か書いていますが、つい昨日まで applim 7th というものに出場していました。なお二次予選で落ちました。100/20/6の20です、なお今から全般的に超アホっぽいことを書きますが、勘弁です。 

広告コンペから起業コンペに?

僕がapplimを知ったのは2年前の大会です。2年前はsocial good、昨年はre-inventionというテーマでした。3回のテーマを見て色々と変わったなーと思うところがありまして、ちょっと書いてみます。

もっと前に遡ると、アプリ開発コンペからapplimはスタートしているそうですね。ただ前2回のテーマを見ると、広告要素が強く、2年前のsocial goodなんて広告業界のみならずマーケティング関係のメディアで盛んに取り上げられてたテーマでしたし。

また昨年の大会ではJTMicrosoft、TBSと実際のクライアントが着き、その三社の担当者に向かってプレゼンするという広告業界そのまんまのコンペでした。

 

ところが今年はIoT×Social Changeというテーマとなり、一気にベンチャー感が出ました。その数カ月前にVenture's Talk Sessionなるベンチャー経営者と学生が議論するイベントを開いていたので、今回の代表さんはベンチャー・IT界隈に興味の方向が強い人なのかな、と感じていました。評価軸の一つに「投資に値するだけの価値があるのか?」という一文もあったのはもう確定的でした。

正直、最初はそういうの求めてないんだよなー。。なんて思ってました。最初はね。

 

あんま関係ないですが、applimはOBOGと根強いネットワークを築いているのが素晴らしいところで、そのコミュニティで代表さんはとても愛されてることがTwitterハッシュタグを通じて感じられます。#applim

 

ハッカソンと文系の限界

最近ハッカソンとか流行りじゃないですか、僕あれすごく良いと思ってます。というのも、実際に考えたことをまず形にしてみるからです。実現できるかどうかわからないものについてあれこれ議論するよりも、とりあえず形にしてみる、っていう思想や手を動かす姿勢はとても気持ちがいいです。

これは先輩の弁ですが「やっぱり学生のビジコンは上滑りする」と感じています。例えば、今回はIoTのプロダクトを考えるコンペだったんですが、経済学部にかよっていて、アルダイーノとかラズベリーさえ知らない学生が考えるIoTプロダクトがどこまで価値をもつのか、って考えがちらつきます。

他にも最近のデジタル技術とか医療技術を使った案も考えたのですが、そういうものは専門の人が考えればいいわけで、実際にそういう人たちが思いついて起業してる事例には暇がないわけです。

だから、そういう人たち向けに開催するか、もしくはそういう人たちが旨味を感じて参加してくれるようになったらもっとおもしろいのにな、と感じます。

ただ、こうした場ですごいアイデアが出てくるし、そういったことを思いつく人たちが一部でいることは否定出来ない事実です。また、実現可能性とか技術的な問題にあまり目をむけられない分、おもしろい発想が出やすかったりするのかもしれません。

 

まあ、僕の言っていることも、所詮は2次で落選した奴が気持ちの行き場を見失って、なんとなくただしそうな言葉を借りて文句を言ってるに過ぎないかもしれませんケド

 

これはメンターさんの言葉ですが「普段、社会人がクライアントありきで企画する故に思いつけないことがある、思いついてもできないことがある」そうです。そういうことが求められているのかもしれません。

 

起業家ってすげぇ

最高にアホっぽい発言ですが、今回のapplimを経て一番思ったのはこれ。世の中の兆候について鼻を利かせ、ニーズを発見し、そこに対応するビジネスを考える、簡単なようでものすごくしんどい作業なんだと気づきました。

だから、こういうことで成功した人はもちろん、リスクを恐れずに挑戦した人は本当にすごい(まあリスクなんて考えているうちはダメなのかもしんないけど)そして、米国で成功したモデルを真似して日本で展開しようとする人の気持ちもわかる。

 

知らないところで少しずつルールが塗り替えられてる恐怖とチャンス

そして、同時に怖くなったのは、もうアイデアと知識と実行力さえあれば、色んなことが可能になる世界なんだと。

readwrite.jp

こんな高性能なものが数千円で売っていて、個人レベルで思いついて作ったことを、kickstarterとかで出してみて、出資をもらって製作、それがヒットして起業という世界がもうとっくに来ていることがただ恐ろしくておもしろいと思った。

 

もしこれがapplim側の描いた絵だったとしたら、ほんとにすごい人だと思うし、僕はまんまとのせられてしまった。

 

領域外の友達とつながることと、自分の領域について

で、こういう世界があることを知れたわけだけど、こっからどうするかが大事なんだろう。結論を言うなら二つ。

  1. いま自分がいる領域と違う領域にいる仲間をつくろう(ex. プログラミング、アート)
  2. 自分の領域を明確に定める。力をつけて、領域外に足をどんどん踏み入れる

 

今回、去年と同じチームのメンバーに新しく建築の院生とプログラミングとかを専攻してる後輩の女の子を迎え入れた。違う視点や技能、この二人と一緒にチームを組んだことで、以前よりもはるかに得られるものが多かった。

しかし逆に「じゃあ俺は一体何者なのか?何ができるのか?」という問を突きつけられることになった。今までぼかしてきたけれど、即戦力の彼らに対して僕ができるのは綺麗な企画書をつくることや、よりキャッチーな言葉を書くくらいのことだった。

プロと仕事をするには、自分もプロでないといけない。

ただもうシンプルに実力が足りなかった。自分はどの領域にいて、どのように結果にコミットできるのか。春から社会人になるわけで、異業種の人と仕事をすることが多い会社であることを考えると、こうした悩みはまだまだ続きそうだと思った。

 

まとめ

個人でもそうだけど、やっぱり他人とチームを組んで苦しみながら何かを生み出すってことは、想像している以上に得られるものが多いので、大学生のひとは専門バラバラの友達を誘って参加してほしいな、って思った。

もちろん本気でやらないと全く意味が無いんだけどね。

 

<追記>

11/29の決勝見に行ってきました。

感想を一言で言うと「立ち止まる勇気」って感じです。負け惜しみっぽい発言だけど、多くのチームが似たようなideaを持ってきていたと思う。「うわっっっっっっ!!さすがだぜーーっっっっっ!!!」ってのがなくて「なるほど, 確かに」って感じ。

調べれば調べるほど、知れば知るほど、袋小路に入ったんだと思った。もうまっすぐに腕を振りかぶって、まっすぐの球を投げることがたぶん正解だった気がする。僕らは変に凝り過ぎた…と深く反省した。

切り口でどう差別化するか、っていうことを考えるよりも、文系コンペらしくいかに社会課題を設定するかの勝負になっていて、プロダクトのideaそのものに関して唸るものはあまりなかったような気がする。ちなみに杖のはどっかの会社が技術化しており、そのプロダクトの質がとても高いのと、それを超える付加価値と組み合わせる社会課題に関してはうーんって感じだ。

ここからの学びは、とにかくテーマに忠実に、だった。中間フィードバックの際に「君たちは勝ちたいの?それともイイものを思いつきたいの?」という質問をされた。残念ながら僕は後者に寄りすぎていたように感じる。Social Change×IoTのSocial Changeという部分をあまりに軽視しすぎた。それが結果としてギリギリまでideaを捨てまくる結果にもなったし、ロジックの詰めが甘いなどの問題も併発した。

 

にしても昨年度、僕がクロシェ(前回優勝チーム)に抱いた気持ちいい敗北感があんまりなかった。協賛企業賞をもらっていたチームのidea名聞いたら結構おもしろそうな感じだったし、そのあたりのidea超みたかった…

解の質は問の質に左右されるところはあると思う、よくも悪くも。あと表資料のクオリティーが前回大会と比べて劣化していたことは否めないので、どうして僕をチームに誘ってくれなかったんですかって感じです。

 

現場からは以上です、お疲れ様でした。