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今週震えた文章3つ

www.asahi-aaa.com

仕事がないので、その時間を利用して資料課に足繁く通いました。資料課には、世界中の広告賞のアーカイブが何十年分もストックされており、自由に閲覧でき、出力することもできる、素晴らしい環境でした。時間はたっぷりあったので、各国の名だたる審査員が選んだ作品の中から自分がいいと思ったものを選び、「佐藤雅彦選抜コマーシャル集」というビデオを作ってみました。それを見ていると、自分が「面白い」と感じる表現には共通するルールがあったのです。それを基に、自分なりの新しい方法論を作ることにしました。

とはいえ、仕事は何もない状態。そこで、朝日広告賞は一般公募の部があるので、それに応募することにしたのです。まずは、誰もが知っているけど、めったに見ることがなくて、たまに見ると実は大好きなもの、それを表現の核にする。そんなルールを勝手に作り、デザインの素材を集めました。その一つが薬袋。それをカルピスの小型広告のモチーフとして使ったのです。当時はとても珍しい表現だったようで、入賞することができました。

佐藤雅彦さんに関しては偉大過ぎてぼくが書くこともほとんどない。この人は本当にさらっと言うけれど、このアーカイブを山のように浴び、その中から共通則を見出して、自分なりの方法論に昇華するってことがどれだけ難しいかっていうのを体験した身からすると、やっぱりこの人は天才だと言わざるを得ない。

というかそもそも、こんな評めいたことを書くことすらおこがましい。

 

 

silly.amebahypes.com

AKBは割と曲を知っていたのだけれど、ギンガムチェックあたりから、大島優子が卒業するくらいから全くわからなくなってた。そんな僕には乃木坂はおろか、欅坂なんて名前しか知らなかったし、いやもう何がどう違うんだよとぼやくレベル。

どこから見つけたか忘れたけれど、この記事をさくっと流し読みして、まあとりあえずMV見てみるかってYouTubeを開いてみたら、もうすっかり欅坂、サイレントマジョリティにとりこまれた。それおまえ記事読んだからじゃねえかって言われちゃうとそこまでなんだけど、流し読みだからこの記事の影響100%ってわけじゃないんだけどね。

MVに激ハマりした後に、この記事を読んだけどあんまり文章が頭に入ってこないし、印象としては音楽の感覚的な魅力をそのまま文章にしただけというか、とても感覚的な身体的な文章だなと思った。

 

 

SNSで中途半端な承認欲求が満たされ、渇望感を欠いてしまっていたら、ダ・ヴィンチはモナリザを描き上げていない可能性がある | 関口舞ブログ

関口舞さんは、某外資広告に勤めてる頃からWEB上で動向を追っていた(別にファンでもストーカーでもない)あーいい文章書くわぁ…って感じで捉えてた。最近は自分で会社を事業を回しているらしい。会ったことはない。

そういう前段はともかく、この文章にぼくは震えたので引用する。

ところが、果たして彼が(ダ・ヴィンチさんは、そもそもそういうキャラじゃない、というのは置いといて。)、「人間は飛べるはずだ!」とか、「貴婦人の絵を描こうと思っておりましてね」とfacebookなどに書いて、いいね!とたくさん言ってもらい、「そうだそうだ!」「それは無理ですよ。この記事にもあります通り〜」「レオナルドさん天才!」「新しい絵、楽しみです!」などとたくさんの反応をもらい、それによって「ああ、わかってくれる人、いっぱいいるんだなあ」「やっぱり貴婦人っていいテーマだよな」と思って安心したり、「あなたの意見は◯◯の点から間違っています」などといちいち反論にたいして反応したりしていたら、あそこまでの成果は、あっただろうか。モナリザは完成していただろうか?そんなふうに思う。

もしSNSがあったのなら、ダヴィンチはモナリザを完成させられなかったかもしれない、という仮説そのものがおもしろい。こういう着眼点をもてて、それには尊敬せざるを得ない。

そういえばなんかのwebサイトで見たけれど、関口さんは学生時代に演劇をやっていたそう。また別の尊敬している人も演劇をやっていて、その影響で一時期近所の演劇学校みたいなものを探していた時期があった。今で自分でない誰かの気持ちを想像できるように、今迄読んでこなかったエッセイなり小説なりを読むようにしている。

想像力。その点に関して関口さんは本当にスゴイ、それにしても僕はなんて偉そうに評しているのだろう。今直ぐ土下座したい。ごめんなさい。

 

 

おまけ

好きなブログというかエッセイを一つあげるなら、とりあえず美波さんのブログを上げるってくらい好きだ。おすすめしておいて、実は全部の記事を読んでいるわけじゃないんだけれど、今見たらまた新しい文章があがっていて、この食べログの代わりに、も最高だった。

minamii.hatenablog.com

部分じゃなくて全体で味わって欲しいので、転載はしない。

 

こんな感じで、じゃあ。