気になったやつ0505
もう映画も終わったし、今更なんだけど。是枝さんは海外では小津安二郎の再来のように捉えられているとどこかで聞いた。生活感のあるフィルムを撮るのが特徴らしい。といいつつ僕は小津安二郎の東京物語すら見たことないから語れることはなにもないのだけれど。
ぼくは原作ファンだったのもあり、映画に関しては尺不足だったり、描写に関する不満が残ったけれども、海街Diaryの世界観が漫画からリアルにおいて表現されたことはとても嬉しい。
氷菓という、米澤穂信さんの小説及び、アニメがある。その主人公である折木奉太郎というキャラクターがいるのだが、彼のキャラクター設定としてつくった「彼が読んでいる本、彼の部屋の書棚」というものがあるらしい。
マーケティングではターゲットのライフスタイルや嗜好を把握し、プロジェクトメンバー全体でズレなく共有するためにペルソナを作成するが、小説家や脚本家、物語をつくる人はその登場人物により奥深さ、生命感を感じさせるために設定を細かく作っていくと思うのだが、そのキャラクター設定をこのようなカタチで公開することはおもしろいと思った。
そういえば、現代美術家のクリスト、ジャンヌ=クロード夫妻は、自らのアートプロジェクトの資金を得るために、プロジェクトのスケッチや設計図を販売しているそう。
彼らのアプローチとなんとなくだが共通するものを感じた。裏設定や過程を共有することでエンゲージメントを高めるというのだろうか。とにかくおもしろい。