ideoの人を見て持ち帰ってきたいくつかの学び
先日、新しいパンをつくるゼミに参加してきました。そこにideoの方がいて、いくつか学びを持ち帰ってきたので、書いてみたいと思います。
- とにかくpost-itには「絵」をかこう
- とりあえず全部Yesと言ってみる
- 答えじゃなくて問を考えよう
※前提
パンのゼミは、4~7人のグループを組んで、そのチームで一つ以上のアイデアをつくる、というものだった。
1. とにかくpost-itには「絵」を書こう
※ideoのひとのスケッチ。
絵を書いてみることには、2つの意味があると思う。1つは書くことで自分の頭が立体的に整理されること。
そしてもう一つは絵が不完全である故に、他の人に想像やアイデアを載せる余地を残すこと。ぼくらは1人でとてもおもしろいことを思いついてカタチに落とし込めるほどすごくない(すごいなら今頃新世代の〜新進気鋭の〜で紹介されまくってるだろう)
なので、1人じゃなくて誰かに足してもらったり、トッピングしてもらったり、具をのっけてもらう必要がある。そうなったとき、誰かがのっかりやすいように見せた(提出する)ほうがいいよね、という。
※写真にも貼ったけど、ideoの人だって絵が激しく上手いわけでもない(本気出したらめちゃくちゃ上手いのかもしれないが…)
2. とりあえず全部Yesと言ってみる
いいものを作ろうとすると、誰かがいったアイデアに対して「うーんおもしろくないなー」と思う。他にも、議論から外れたことを誰かが言った時に「いや、それは今議論スべきことじゃないです」と思ったりする。というか言ってしまう。たとえどんなにそれが正しいとしても、とりあえず全部Yesと言ってみるのもおもしろいかもしれない、と思った。なぜなら、
否定からいいアイデアは生まれないし、別に良いアイデアが出なくても職を失うわけでもないし、何も損はない、何よりも否定はその人の気持ちの芽を摘む。おもしろいことを思いつかない人を否定しても面白いことは生まれない。
だから、仕事じゃないなら、とりあえずYesと言ってみる、おもしろいっすねと言ってみる。そしたら、面白いことが本当に生まれるかもしれない(と思った)
3. 答えじゃなくて問を考えよう
書店でこんな本が売っている。
ダニエル・ピンクだのティム・ブラウンが勧めてると書いている。こういうビジネス書に対して猜疑的な視線を向ける僕だけれど、今回ばかりは買ってきた。
「いきなりアイデアとか答えに飛びつきがちだけれど、その前にまず問を考えましょう」
そうideoの人は言っていた。最初はピンと来なかったけれど、終わってみたとてもしっくり来る言葉である。答えを考えるよりも、問について考えた方が良いアイデアに近づけるそうである。
よいアイデアにはいくつか特徴があるけれど、その一つには水平思考的なものの見方があると思う。
ドライブの渋滞中に盛り上がる!「水平思考ゲーム」オススメ問題7選 | RETRIP[リトリップ]
※なお僕はドライブと水平思考ゲームはあまり相性がよくないと思う派だ。
水平思考的なものの見方には、隠された前提・既成概念、無意識のうちに当たり前とみなしているルールを疑うという態度がある。すなわち、解でなく問を、という言葉の意味として、すでにあるルールを疑う疑問を投げかけろ、という意味であると僕は思う。
例えば、この記事で紹介されているfast idea generatorというものも、
①通常のルール
②型破りな方法
という二段階を採用することで、気づかない前提のあぶり出し→敢えてルールを破る、という問を作り出すやりかたと近いものを採用している。(※このfast idea generatorの母体であるDIY tool kitというのは起業家のためのツール集のようである)
他にも、KIITO(神戸デザインクリエイティブセンター)が「発想のスタートライン」として次のようなPDFを公開している。
http://kiito.jp/news/files/2015/09/KIITO_seminar14_startline_book.pdf
ここにも、まず最初に前提の点検という段階が設けられている。また5の分節化という段階も前提の炙り出しに近い方法である。
答えに飛びつく前に問をつくるというのは、こうした良いアイデアを生む「水平思考的な問」を作ることが大切という意味で、そして、いい問さえつくることができれば、自ずと発想が訪れる、ということではないか。
何よりアイデアを考えろ!と言われたらハードルがあがるけど、おもしろい疑問をつくってください、考えてみてください、だったら完成物に対してとやかく言われることもないし、気持ちが若干楽、ということもあるのだと思う。
まとめ
総じて学びの多いゼミではあったけど、最も大事だと思ったのは、アイデアは暗い気持ちで考えるんじゃなくて、楽しく考えようってこと。(当たり前すぎるが)
僕みたいに、気合入れすぎたり、アイデアの良さとかに真剣になり過ぎることはあんまり良くない、楽しく健康的に考えなきゃダメなんだよと、ideoのひとはきづかせてくれました。
おわり。
500円以下のボールペンで、アイデアを素早く快適にメモしたい人向けの私的まとめ vol.2
続編。
前口上はもう書かなくていいよね。早速。
最近(5/26)発売したばかり。シグノの書き味はドンピシャではないけれど、ノック式でこのドバドバ書き味はなかなか魅力的。滑りはやや良すぎる。あと躯体のデザインが格子柄というちょっと残念な仕上がりだけれども、機能性により妥協。
前回、ステッドラーのピグメントライナーを紹介したけど、今度はサクラクレパスのものを。イラストレーターさんがよく使うものらしい。
こういう比較記事もあるので、よければという感じ。
完全に趣味だけど、noritakeさんのthis is a pen(ぺんてるのサインペン)
なかなか売っているところが少ない。実際ぺんてるのサインペンと変わらないのだけれど、noritakeというイラストレーターのちからを部分的に借りる気分で、書き味も微妙に変わる。
半ば精神論で終わってしまったけれど、とりあえずこれで。次回までになんとかバリエーションを増やしたい。
たぶん僕はBranCo! の続きがしたい - 新しいパンをつくるWSに参加するぞ。
というものに参加することにしました。超楽しみ。
どんなものかと云いますと(以下、サイトより抜粋)
KIITOとAnyTokyoが「innovation」をキーワードに共同でスタートする「+クリエイティブ・ラボ」。最初に取り組むテーマは「新しいパンをつくる」です。このプログラムのキックオフとして、昨年度、3回の連続レクチャーを開催し、アーティストや建築家、シェフなど多様なジャンルのクリエイターに「新しいパン」についての考え方や可能性についてお話しいただきました。引き続き行われる今回のラボ・プログラムでは、彼らナビゲーターとともに、これまでにない全く新しいパンをつくることにチャレンジします。それは見た事のない新商品かもしれませんし、神戸のまちの中で、新たなパンに関する仕組みやイベントをつくることかもしれません。神戸発、「新しいパン」を一緒に生み出してみませんか。奮ってご参加ください。
というもの。もとよりKIITOの存在も知っていたのだけれど、こういったゼミに参加するのは初めて。見た瞬間参加を決意した。
パンというテーマ、IDEO Tokyoの石川さん、サ・マーシュの西川さんと来て、行かない訳にはいかない。
今のお仕事も楽しいのだけれど(言ってもまだ1ヶ月で、しかも見習いなので、仕事の楽しさなんてまだ分からねぇだろと先輩に怒られそうだが)こういう、予算とかを考えずに調査をしたいし、生活している人の行動と心をちゃんと探って、そこから生活感のあるプロダクトやサービスを提案する、というのが、僕の最もしたいことである。
というか、たぶんやっぱりおそらく僕はBranCo!の続きがしたいんだと思う。
もしくは、本来考えこんで答えをひねり出すのが大好きな人間が、見習いとしてひたすらインプットを2ヶ月続けたから、その反動が来たのかもしれない。
とりあえず。
後輩ちゃんにあげちゃった、ex-formationあたりを買い直して、こういった頭の筋肉をまたほぐしておかなくちゃって感じです。